弁理士のサイエンスコミュニケーション

研究職として働く弁理士が思うサイエンスのあれこれ。

色水の実験(じっけんそうさ編)

そろそろ夏が近くなってきました。

ウチの庭(と呼ぶには非常に質素なスペースですw)に生えている植物も無造作に生い茂り「何か有効活用できないかな?!」と、偽善に満ちたSDGs的な思考をしてしまいます。

 

そんなこんなで、ご家庭でも簡単にできる実験として「色素の抽出」を良くやります。

長女(小学2年生)は「いろみずのじっけんする~!」って楽しそうにするので、ちょっと今回は本格的にやってみました。

 

実験材料について

使用したのはこの植物。

サルビア・ガラニチカ

後日、植物図鑑で調べると、たぶんサルビアという花だった模様。

(「有名な花なんだし知っとけよ!」とゆーツッコミはご容赦w)

この、紫の花びら部分をたくさん採ります。

長女はもちろん、3歳の次女も花びらの採取ならできるので、二人で楽しく採取し、夕飯のおかずに使用されそうな食品の空きビンいっぱいには採れました。

空いた食品の空き瓶を使うトコロもSDGsですね(←?)。

 

抽出操作

何度か試してみたところ、採取した花びらを水に漬けて一晩待つ...と言う操作でも、十分に花びらの色が抽出されます。

でも今回は、ちょっと早く抽出したいので「薬品」を使う事にしました。

とはいえ、小学二年生が使用すると危ないものも幾つかあるので、色々考えた結果「エタノール」を使いました。(平たく言えば「お酒」です☆)

滴下の様子

ゆっくりとアルコールを加えていきます。

(...すみません、背景が乱雑だったので、ちょっと写真加工しています。)

 

しばらく放置すると、こんな感じに。

浸漬中

(ここで某コンビニのカフェオレ容器を使うのもSDGs...!?)

ちょっと分かりにくいと思いますが、液体部分は徐々に色が付いていきます。

 

ここから、花びらを取り除くために、1つ1つ丁寧に手作業で...

...するワケがなく!!

濾過して、きれいな「色水」を得ます。

濾過

実験で良く使うひだ折りろ紙ですが、折り方を娘に教えてみました。

でも小学校2年生には難しいのか、すごく覚束無い手作業だったので、写真の感じで良しとしました☆

(本当はもう1段細かく折るのですが、今回の実験ではその必要も無いかな?とも思いました。)

 

これをろ過して、得られた水をエバポレーターという装置で濃縮しました。

濃縮中

この辺りがご家庭ではできないので、うーむむ。。。

取り敢えず、この様にして得られた液体はこんな感じです。

色水

娘が「いろみず」と言って、喜ぶモノです。

いつも水から抽出しているので、着色された水が得られるのを楽しんでいるのですが、今回は実験室で行ったので、この続きがあります!

 

色が変わる実験

台所の食材なんかで一番使えるのはお酢

実験室でも、まずは酢酸(濃いお酢)を使って得られた「色水」に滴下してみます。

お酢を加えた様子

そうすると、ピンク色っぽく変化しました。

次女がピンク色好きなので、ココでやっとテンション上がってきます(笑)

 

このほか、実験室では薄い水酸化ナトリウム水溶液を作ってこれを滴下させてみます。

アルカリ性のモノはちょっと危ないので、大人が見守ってくださいね。

うすい水酸化ナトリウム滴下の様子

ご家庭では、アルカリ性の洗剤などでもできると思います。

こちらは緑色?っぽく変化しました。

 

考察(?)のようなもの

さて、なぜ、こんなにも色が変わるのでしょう?

大人の方なら分かると思うのですが、解説をすると長くなるので次の記事に回します。

ちなみに、ウチの娘たちに聞いた答えは以下のようなものでした。

 

長女「お花の中の色がくっついたりはなれたりするから?」

 

次女「おなかすいたー!」 (←?

 

自由な次女w

ごはんの後はコチラに続きます。

taurus-patent.hatenablog.com